投稿

マニング公式の計算

HP50G のUser Manualに、MSLV機能の例題として、つぎの記述があります。 Page 7-5 Solution to simultaneous equations with MSLV Example 2 - Entrance from a lake into an open channel MSLV は、複数の方程式を元に、自動でNewton法を適用して数値解を得るという便利機能でありますが、今日の高機能電卓で、相当機能を持つものは、かなり少ないと思われます。おそらく、TI Nspire CAS くらいではないか ? 上記の例題では「Manning公式」の計算を行っております。では、Manning公式とはなんぞや ? ref. マニング公式 - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%82%B0%E5%85%AC%E5%BC%8F 「ロバート・マニングによって考案された水の流れの速度(流速)に関する公式」とのことですが、公式自体は1本だけなので、このままならば、複数の式を扱うMSLVの出番はなさそう。 HP50G User Manual では、Manning formulaと、エネルギーに関する式を用意し、MSLVを適用する事で数値解を求めております。 この辺りの計算を、手持ちの fx-CG50 で出来ないもんか、と、色々とやってみたので、ここで開陳しておこうと思った次第。 但し、PDFにある通りの方程式をそのまま扱う機能(MSLVですネ)が、fx-CG50 にはありません。 そこで、問題を睨み、方程式を書き換えるという手段に訴える事とします。 まずは、例題の掲載しておきます。 基礎となる方程式 - $ H_0 = y + \frac {V^2} {2g} $ - $ Q = \frac { Cu} { n } \frac {A^{5/3}}{P^{2/3}} \sqrt {S_0} $ 補助となる計算式 - $ V = Q/A $ ... 流速 - $ A = (b+m y) y $ ... 「流積」 - $P=b+2 y \sqrt{1+m^2} $ ... 「潤辺」 定数 - $ Cu = 1.486 ...

Confidence interval for a proportion を計算するゾ !

 「Confidence interval for a proportion」としましたが、「母比率の信頼区間推定」のことです。タイトルだけは大袈裟。 標本調査の結果、   標本全数 n = 800   その内の、ある性質を具備する要素数 r = 550 が得られたとして、   全数に占める、ある性質を具備する要素の割合が、どの程度なのか ? を推測するのが、母比率の信頼区間推定であります。 信頼区間推計 App には、いくつか機能が用意されております。 標本調査では、標本比率 p = r/n = 0.687500 が得られますが、これは標本調査の結果でありますから、全数検査の結果としての「母比率」が、同じ値になるとは限りませんで、母比率と標本比率の間には、ある程度の範囲でブレがあるだろうと。 このブレを推測するのが、信頼区間推計の目的でありました。 背景には、高度な計算の理屈があるそうですが、信頼区間推計 App では、計算作業を簡単に行える様になっており、   標本全体数 n = 800   ある性質を具備する要素数 r = 550   信頼区間レベル  c の入力で、計算してくれます。 なお、信頼区間レベル  c の値は、この範囲に収まっているだろうという「確率」を指定する事になっており、 よく使われる値としては、c = 0.95 (95%) や 0.99 (99%) があるそうです。 c = 0.95 として、fx-CG50 などで計算すると、 0.65538081 〜 0.71961918 という結果が得られます。 これは、確度 0.95 で、母比率が 0.65538081 〜 0.71961918 の間にある、という具合です。 この計算式については、マニュアルに掲載されている場合があります。 Numworksのconfidence intervalに関連して 余計なことなれど、最近のNumworks 電卓では、confidence interval の計算機能がAppsの形で利用できるとの事。 ref. User manual https://www.numworks.com/manual/ 8.1.2  Intervals This section is ...

名称、アドレス変更

 最近は、HP Prime 電卓も高値止まり (34,000円 ! ) で、手が出ません。 また、こちらの blog は、検索でしか訪問客がいないので、タイトルを思い切って変更いたしました。 旧名称 「HP電卓の活用を探る」 新名称 「Akatuki workbench」 また、アドレスも変更できるので、  旧アドレス  hpcalc-fun.blogspot.com 新アドレス  progcalc-fun.blogspot.com  の様に変更いたしました。 HP Prime 電卓を入手できず、ポツポツとsimulator の作業を置いておきましたが、今は fx-CG50 を入手して、キーを叩く毎日です。 fx-CG50 の情報については、 やす親分の所が充実しており、ここでは余り触れる事もありません。 では、何を書いたらいいものか ? 今まで、「高機能電卓の情報」がメインでしたが、最近は情報提供がままならぬ仕儀となっておりました。 スマートフォン全盛の今日、電卓、プロ電やポケコンの話題を書いても、見向きもされない情勢であります。 唯一、それら製品の子孫として細々と息を継いでいるグラフ電卓についても、その市場が教育分野に限局されており、プロツールとしての活用が覚束ない有様です。 プロツールと書きましたが、今日、関数電卓で賄えないような計算を必要とする場所では、プロ電の利用よりは、PCの導入が確実である状況であります。そうした事情に即した形で、手のひらに載る大きさのUMPCなどの製品も供給されております。そして、スマートフォン。 スマートフォンでは、関数電卓やグラフ電卓のシミュレータが提供される所となっておりますから、スマートフォンがあれば、大抵の計算についての「解」となってしまいます。 また、スマートフォン同様のOSを持つタブレットデバイスでは、PCで動作するアプリが提供される所となり、PCでの作業の代替も可能になりつつあります。 スマートフォン、タブレットも、プロセッサに64bit が使われつつありますから、計算のパワーという所でみると、一頃のPCを上回るものがあると言われております。 事程左様に、今日のIT社会では、多くの人々のPrimary Device がスマートフォンとなっており、その状況が IT, ICT...

「お年賀 2022」の続報

 別blogにて、HP PrimeのPPLコードを挙げました。 ref.  お年賀 2022 https://akatuki-724.blogspot.com/2022/01/2022_02024079436.html ここでは、データ部分を改変したコードを挙げておきます。 画像は、以下のTweetから拝借致しました。 ref. https://twitter.com/smile_smile_sy/status/1485721738105159680 リストだよん   // title : graphic example // begin : 2022-01-04 04:10:54 // ref. : https://twitter.com/smile_smile_sy/status/1485721738105159680 EXPORT colour; EXPORT gdata; // graphics print func gprint(ii, jj, str) BEGIN LOCAL c; FOR X FROM 1 TO SIZE(str) DO c := MID(str, X, 1) ; N := INSTRING("0123456789ABCDEF", c) ; L := colour(N) ; RECT_P(ii, jj, ii+D, jj+D, L) ; ii := ii+D ; END; END; // EXPORT gprt_syk() BEGIN RECT(); // D := 2 ; // pixel size J := 10 ; // height from top // palette colour := {} ; colour := CONCAT(colour, RGB (103, 88, 88) ); colour := CONCAT(colour, RGB (41, 36, 40) ); colour := CONCAT(colour, RGB (80, 56, 56) ); colour := CONCAT(colour, RGB (124, 132, 131) ); colour := CONCAT...

電卓で「濃厚接触」 - dentagion

イメージ
HP Primeで、簡易な「感染シミュレーション」をやってみました。 #  あらまし 簡単な感染シミュレーションです。 100人程度のごく小さな集団にて、感染者が、どの様に増えていくのか、それを数値実験するものであります。 リスト L1 に100人の状態を設定しております。 リストの要素(セル)1つが1人の「感染状態」を保持していて、 0 - 未感染  1〜3 - 感染  4 - 発症/隔離 としています。 リストのセルを一通り調べ、  セルの状態が4ならば「発症/隔離」として、特に何もせず セルの状態が1〜3ならば「感染」として、感染の状態数を1増やして、更新  セルの状態が0ならば「未感染」で、両隣のセルを調査      左右のセルが感染していたら、乱数によって「rate」を上回った場合に、当該未感染セルを「感染」として、状態数1 にする という処理を実施します。 最初に、リストの中央に感染セル(状態数 1)を設置、あとは、次の流れでシミュレーションを進行します。 セルのランダム移動 感染処理  未感染(Suscept), 感染(Infection), 発症/回復(Recover) の集計 この処理を30回ほど実施、経過を C1 (インデクス), C2 (未感染数), C3 (感染数), C4 (回復数) の時系列リストとして保存して終了します。 #  使い方 プログラム「dentagi.ppl」を読み込んで、実行して下さい。 最初に「rate」と、数値入力のテキストボックスが表示されるので、0から1の範囲で、適当な数字を入力してやります。すると、リスト C1, C2, C3, C4 に数値を保存し、実行を終了します。 HP Primeでは「2変数統計」機能で、リストのscatter plotを実施できますから、こうして出来上がったC1, ... C4 のリストデータを用いて、感染者数の推移をグラフに出来る、という具合。 未感染のグラフを描くには、C1 (X軸), C2 (Y軸) 感染のグラフを描くには、 C1 (X軸), C3 (Y軸)  発症/回復のグラフ...

HPGCC2 ; 「恐怖のアニメーション」

何ともスカタンなものではありますが、HP50Gで動くアニメーション・プログラムをHPGCC2で作ってみました。 勇気ある方は、試してチョ。

HP電卓の活用を探る、というお題で進めて行こうと思います

「HP電卓の活用を探る」というお題で始めてみました。細々、ちまちまとやっていこうかと思います。