マニング公式の計算 リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ 5月 16, 2024 HP50G のUser Manualに、MSLV機能の例題として、つぎの記述があります。 Page 7-5 Solution to simultaneous equations with MSLV Example 2 - Entrance from a lake into an open channel MSLV は、複数の方程式を元に、自動でNewton法を適用して数値解を得るという便利機能でありますが、今日の高機能電卓で、相当機能を持つものは、かなり少ないと思われます。おそらく、TI Nspire CAS くらいではないか ? 上記の例題では「Manning公式」の計算を行っております。では、Manning公式とはなんぞや ? ref. マニング公式 - Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9E%E3%83%8B%E3%83%B3%E3%82%B0%E5%85%AC%E5%BC%8F 「ロバート・マニングによって考案された水の流れの速度(流速)に関する公式」とのことですが、公式自体は1本だけなので、このままならば、複数の式を扱うMSLVの出番はなさそう。 HP50G User Manual では、Manning formulaと、エネルギーに関する式を用意し、MSLVを適用する事で数値解を求めております。 この辺りの計算を、手持ちの fx-CG50 で出来ないもんか、と、色々とやってみたので、ここで開陳しておこうと思った次第。 但し、PDFにある通りの方程式をそのまま扱う機能(MSLVですネ)が、fx-CG50 にはありません。 そこで、問題を睨み、方程式を書き換えるという手段に訴える事とします。 まずは、例題の掲載しておきます。 基礎となる方程式 - $ H_0 = y + \frac {V^2} {2g} $ - $ Q = \frac { Cu} { n } \frac {A^{5/3}}{P^{2/3}} \sqrt {S_0} $ 補助となる計算式 - $ V = Q/A $ ... 流速 - $ A = (b+m y) y $ ... 「流積」 - $P=b+2 y \sqrt{1+m^2} $ ... 「潤辺」 定数 - $ Cu = 1.486 $ ... 単位係数 (フィート、ポンドを単位に使う場合) - $ n = 0.012 $ ... 粗度係数 (コンクリの場合) - $ S_0 = 0.00001 $ ... 「勾配」 - $ b = 1.5 $ ... 水路底の幅 (フィート) - $ m = 1 $ ... 「潤辺」の勾配 - $ g = 32.2 $ ... 重力加速度 - $ H_0 = 5 $ ... (エネルギー)水頭 (フィート) そして、求める変量 - $ Q $ ... 流量 - $ y $ ... 水路の深さ (フィート) 基礎となる方程式に、補助の計算式を突っ込んで変形、整理すると、最終的につぎの2本の方程式が得られました。 - $ Q = \frac{Cu}{n} \frac{((b+m y) y)^{5/3}} {(b+2 y \sqrt{m^2+1})^{2/3}} \sqrt{S_0} $ - $ H_0 = y+( \frac{Q}{y (b+m y)})^2 \frac {1}{2g} $ $Q$, $y$ 以外の変量は、上記の様に与えられておりますから、この2本の方程式を数値解で解ければいいのです。 fx-CG50 のCASIO BASICには、数値微分と行列計算機能があります。 そこで、これらを使い、Newton-Rafson法で上記方程式の数値解を求めるプログラムを作ってみたという次第です。 数値微分機能を偏微分に使っており、似たような数式を入力しておりますが、変数部分を一部変更しております。 飽くまでも実験として公開するものです。宜しくお願い申し上げます。 ``` 'ProgramMode:RUN ' 5.0->H 1.5->B 1.0->M 0.012->N 0.00001->S 32.2->G 1.486->C ' "Q="?->Q "Y="?->Y ' {2,2}->Dim Mat A {2,1}->Dim Mat B For 1->K To 10 ' (-)(C/N*(Y(B+MY))^(5/3)/((B+2YSqrt(M^<2>+1))^(2/3))*SqrtS-Q)->Mat B[1,1] d/dx(C/N*(Y(B+MY))^(5/3)/((B+2YSqrt(M^<2>+1))^(2/3))*SqrtS-X,Q)->Mat A[1,1] d/dx(C/N*(X(B+MX))^(5/3)/((B+2XSqrt(M^<2>+1))^(2/3))*SqrtS-Q,Y)->Mat A[1,2] ' (-)(Y+(Q/(Y(B+MY)))^2/(2G)-H)->Mat B[2,1] d/dx(Y+(X/(Y(B+MY)))^2/(2G)-H,Q)->Mat A[2,1] d/dx(X+(Q/(X(B+MX)))^2/(2G)-H,Y)->Mat A[2,2] ' Mat A^<-1>Mat B->Mat B ' Mat B[1,1]+Q->Q Mat B[2,1]+Y->Y ' Next "****** END" "Q="DispsQDisps"Y=" Y ``` リンクを取得 Facebook × Pinterest メール 他のアプリ コメント
名称、アドレス変更 3月 30, 2024 最近は、HP Prime 電卓も高値止まり (34,000円 ! ) で、手が出ません。 また、こちらの blog は、検索でしか訪問客がいないので、タイトルを思い切って変更いたしました。 旧名称 「HP電卓の活用を探る」 新名称 「Akatuki workbench」 また、アドレスも変更できるので、 旧アドレス hpcalc-fun.blogspot.com 新アドレス progcalc-fun.blogspot.com の様に変更いたしました。 HP Prime 電卓を入手できず、ポツポツとsimulator の作業を置いておきましたが、今は fx-CG50 を入手して、キーを叩く毎日です。 fx-CG50 の情報については、 やす親分の所が充実しており、ここでは余り触れる事もありません。 では、何を書いたらいいものか ? 今まで、「高機能電卓の情報」がメインでしたが、最近は情報提供がままならぬ仕儀となっておりました。 スマートフォン全盛の今日、電卓、プロ電やポケコンの話題を書いても、見向きもされない情勢であります。 唯一、それら製品の子孫として細々と息を継いでいるグラフ電卓についても、その市場が教育分野に限局されており、プロツールとしての活用が覚束ない有様です。 プロツールと書きましたが、今日、関数電卓で賄えないような計算を必要とする場所では、プロ電の利用よりは、PCの導入が確実である状況であります。そうした事情に即した形で、手のひらに載る大きさのUMPCなどの製品も供給されております。そして、スマートフォン。 スマートフォンでは、関数電卓やグラフ電卓のシミュレータが提供される所となっておりますから、スマートフォンがあれば、大抵の計算についての「解」となってしまいます。 また、スマートフォン同様のOSを持つタブレットデバイスでは、PCで動作するアプリが提供される所となり、PCでの作業の代替も可能になりつつあります。 スマートフォン、タブレットも、プロセッサに64bit が使われつつありますから、計算のパワーという所でみると、一頃のPCを上回るものがあると言われております。 事程左様に、今日のIT社会では、多くの人々のPrimary Device がスマートフォンとなっており、その状況が IT, ICT... 続きを読む
コメント
コメントを投稿